コラム

皆さんこんにちは！
神戸市西区伊川谷町有瀬にある、｢はつだ歯科クリニック｣です。

歯科医院で行える子どものむし歯予防処置として代用的なものに、フッ素塗布とシーラントがあります。
今回は「シーラント」についてご紹介したいと思います。

シーラントは、特にむし歯になりやすい奥歯の溝やデコボコにフッ素を配合したプラスチック樹脂を詰める予防処置です。食べかすなどが溝に入らなくなるので、むし歯を防ぐことができます。その予防効果についてはさまざまな調査が行われ、4年以上で約60％のむし歯予防効果が認められています。
生えたばかりの乳歯や永久歯に行うと特に有効です。

シーラントを行うタイミングは、
 
① 乳歯がすべて生え揃う3～4歳頃
② 6歳臼歯が生えてくる5～6歳頃
③ 第二大臼歯が生えてくる12歳頃
 
この3つのタイミングで行うことがおすすめです。
なかでも永久歯として一番に生えてくる「6歳臼歯」は、言い換えれば“人生で最も長い期間使用する歯”であるとともに、食べ物を噛むときに重要な働きをする歯です。ぜひシーラント処置を行って、むし歯から大切な歯を守りましょう。

シーラントは磨きにくい奥歯の溝を樹脂で埋め、食べ物のカスや汚れの付着を防いで、むし歯を予防する処置です。複雑な形状をした溝を埋めますので、保護者の方がお子さまに行う「仕上げ磨き」も行いやすくなります。
シーラントで使用する歯科治療用の樹脂は、かみ合わせを考慮しながら薄くのせるため、時間が経つと気づかないうちに取れていることがあります。または負荷がかかりすぎると外れたり、破折してしまうこともあります。
シーラントが外れたり、折れてしまったままにしていると、かえってむし歯になりやすくなります。そのため、シーラント処置後は定期的にメンテナンスを行い、場合によってはシーラント剤を足すなどして、効果を維持していくことが大切です。

シーラントはフッ素塗布と並び、子どものむし歯予防対策として有効な処置です。
ところが、シーラントは永久に溝を埋め続ける素材ではありません。場合によっては外れることもありますので、定期的に検診で状態をチェックすることが必要です。
そして、「シーラントしてあるから」といって安心するのではなく、毎日歯磨き(仕上げ磨き)をきちんと行い、むし歯の原因となる歯垢をしっかり取り除くことを意識して、むし歯予防を心がけましょう。